funkasticsym567’s diary

書評中心に雑感を記載します。自分のアウトプット実験場の一つです。

週末起業 藤井孝一(ちくま新書)

副業が珍しくない社会になるのにそう時間はかからないかも知れません。
そんな感覚になってきているのですが、正直、確定申告だなんだを自分でやらないといけないのは面倒です。

とはいえ、なんでも着手してみてどんな結果が出るかを見てから考える、ということでもよいのでは?と考えます。

なぜなら、着手しなければ何も始まらない。ゼロのままだからです。

そんなわけで、自分なら何で手を動かすか考えながら、読んでみました。(ちなみに私はアフィリエイトしてません。)

 

週末起業 (ちくま新書)

週末起業 (ちくま新書)

 

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1.”週末起業” なるものが世に出る背景

2.週末起業の醍醐味

3.気を付けるべきこと

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1.”週末起業” なるものが世に出る背景

  バブル以降、働くことに対する意識は、現在の30代以下は変わってきています。
  特に、個人的には年金の不公平感をはじめとした社会保障に対するマイナスイメージがある傍ら、
  どのように働くことが楽しいのか、面白いと感じるのか、自分は仕事を通してどのように成長したいのか、
  といったプラスのイメージを仕事を通して蓄積していくことこそ、変化に富んだこれからの時代を生き抜くために必用な考え方ではないかと考えています。


  高度経済成長期のように、働けば働くほど(いや、そこまで働かずとも?)お給料がわりかし多く頂けた、という時代ではないたけでなく、
  AIなどテクノロジーの発達により今ある仕事の半分以上は無くなってしまう。
  新しい仕事が生まれる、となった時に、何かをするべきではないのか?
  と考えるのは至極当然のような感覚があります。


  週末起業に着手せずとも、自分なりに何かに問題意識を持ち、仮説をたてて検証する。
  さらには社会貢献まで結果として出せるのであればこんな楽しいことは無いと。意義深いこともないと思います。

  このように考えると、週末起業をやってみる価値は大きいと感じます。

 

2.週末起業の醍醐味

  これは以下の3点が大きなポイントかと思います。


   ・ 収入源が増えるかもしれない(うまくいけば)
   ・ ビジネスの流れがわかるようになる(コスト意識やマーケティングの理解が深まる)
   ・ 経験の深さにより、本業とのシナジーが発揮される


  もっと書き出すこともできますが、最初は無理のない範囲でやってみて、
  楽しみながらフィードバックすることが重要だと思います。
  多くのブログなどにも記載ありますが、週末起業で稼いでいる方は金額の大小はともかく共通していることとしはできる範囲でスタートして継続している、というところです。

  綿密な未来予想図、計画書が無かったとしても、軌道に乗ってから、週末起業と本業にスイッチするのか、
  それとも、軌道に乗らないまでも学んだことを本業に対してフィードバックさせるために整理をするだとか、
  選択肢はたくさんあります。
  動いた分だけ、学ぶことができるということになります。
  (本業の中でも”動いた分だけ学ぶことができる”ことは同じではありますが、本業の中だけでは出会うことのない人と交流する機会ができることに大きな意義があると考えます)

  何かに効果を発揮させるには、自分次第ですが、発揮されるまでやり続けてみればいいんだと思います。

 

3.気を付けるべきこと

  ・ 自分の会社は”副業禁止” なのか?
    ⇒ 秘密でやるのはできるだけ避けた方が身のためです
      (副業のせいで、本業へのパフォーマンスが落ちた、と言われたりしかねないですし、何か話が行きすぎたりすると懲戒解雇などになるリスクもあるためです)

  ・ 筋をとにかく通すこと
    ⇒ 確定申告が必要な売り上げをたたき出した場合は当然申告すべきです
    ⇒ 副業がOKな会社でも、本業の会社内でもきちんとOKを取って、宣言した方がよいと思われます。

 

なんにせよ、週末起業をしてようがいまいが、
筋を通したり、相手の感情を悪くするようなことが無いように
普段から気を付けるべきことのような気がします。

(確定申告の話を除く)

 

おこづかい稼いでいるサラリーマンはいっぱいいそう。
どこかにデータが転がってないか探してみたいと思います。

 

 

 以上。

 

週末起業 (ちくま新書)

週末起業 (ちくま新書)

 

 

 

 

キャリアデザイン入門【Ⅰ】基礎力編 大久保幸夫(日本経済新聞出版社)

HR畑の業務をしていると、「キャリアデザイン」というワードは時々耳にするのだけれど、具体的な言葉の定義をきちんと考えていませんでした。

それではいかんと思い、一般的(と思われる)な定義と自分の中での定義がずれていないか、認識していない視点がないのか、ということを考えていたときに、本書に出会いました。

 

キャリアデザイン入門〈1〉基礎力編 (日経文庫)

キャリアデザイン入門〈1〉基礎力編 (日経文庫)

 

 今、Amazon商品紹介を見て気づいたのですが、第2版が出ているのですね。

ひとまず、まとめてみます。

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1.キャリアデザインとは何か

2.キャリアデザインのために必用な計画性

3.キャリアスタートの際に基礎力として重要な要素

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書籍から抜粋:

「仕事を楽しみながら、高い成果をあげる―――こうした職業人生を過ごすにはどうしたらよいかを考えるのがキャリアデザインです」

 

1.キャリアデザインとは何か

 ⇒ 上記、抜粋したとおりの内容と、自分が考えるキャリアデザインは少し違っていました。

   私は、「自分がやりたい仕事を追求し続けること」という意味合いで考えていました。確かに、追求し続ける、というのは職業人生が続く限り、という意味合いではほぼ同じことのように思われますが、”楽しみながら、高い成果をあげえる”ということはイメージしていませんでした。

   仕事は、基本的に面白くはないこともやらないといけないと思っていましたので”楽しみながら”という部分はまったく考えていませんでした。また、”高い成果”を最大限発揮し続けるよう成長していく、という部分についてもキャリアデザイン、という言葉に関連付けて意識していませんでした。いわゆる、学生時の進路を決めるイメージに近いものでしかなかったように思います。

   また本書内に、キャリアデザイン、には、「職務経歴」、「仕事に対する自己イメージ」という2つの側面があると記載されています。これが最もしっくりきました。

   「過去」(職務経歴)が、「現在そして未来」(仕事に対する自己イメージ)を形作ると思うからです。

   キャリア、というと職務経歴という言葉がすぐに頭に浮かびました。どんな経験をして、現在はどういう仕事をすることが楽しいか、そしてこれからどのような仕事をしていきたいのか。こうした過去、現在、未来を整理して掘り下げていくことが、キャリアデザイン、の基礎だと考えます。もちろん、結果として、”楽しみながら、高い成果をあげる”ことができるような未来をイメージしたいものです。

 

 

2.キャリアデザインのために必用な計画性

 ・ まずは筏下り、その後に山に登る
 ・ 筏下りで流され続けないように注意
 ・ 山に登った後はいつどうするかを考え続けること


  ⇒ 筏下りの時間においては、自分自身がどのような仕事を楽しいと感じるか、何が得意で何が苦手で、今後はどうしていきたいかを練ることを大事にします。
    どのような仕事に対しても応用できるような基礎固めの時期です。

    仕事を一人でも任されるようになるタイミングで、筏下りばかりしているわけにはいかないということが意識されると考えますが、そのタイミングに至るまでに、どのような山(将来の自分の仕事の専門性や方向性の大枠)に登るのか、選択肢をあげておいて、時に絞ってみたり、別の山を探してみたり、し続けておくとよいかと思います。

    自分自身は、年齢的に山に登りかけている時期なので、登りながら、基礎力の足りていない部分は補い、今登っている山の周辺の山(自分が専門的に掘り下げようと考えている仕事内容に関連する仕事内容)も見渡しながら、Π型人間への道を進みたいと考えます。

    自分のキャリアについて大局を見失わないように。とはいえ時に直観で非合理的な選択もするかもしれませんが。それはハプニングとして楽しむことができるぐらいの力をつけたいものです。

 

 

3.キャリアスタートの際に基礎力として重要な要素

 ・ 対人能力
 ・ 対自己能力
 ・ 対課題能力
 ・ 処理力
 ・ 思考力

 

  ⇒ 上記5点と密接にかかわるものに、”態度”(動機、価値観)があります。
    年齢を経るにつれて、態度はもちろん、上記の基礎能力を向上させようと思ってもうまくいかない場合があります。

    特に、対人能力と対自己能力がポイントかもしれません。指摘や忠告されることが減っていく立場にあると、ストイックさが減少して思わぬトラブルを発生させたり、より効率的な判断や効果的な結果を出すためのプロセスに気づいていなかったり、ということが発生するように思われます。

 

具体的にこうした基礎力を向上させ、キャリアデザインを行っていくためのテクニックは別にまとめるとして、
次は専門力について見ていきたいと思います。

 

以上。

 

キャリアデザイン入門〈1〉基礎力編 (日経文庫)

キャリアデザイン入門〈1〉基礎力編 (日経文庫)

 

 

 ↓↓↓ 次はこれ ↓↓↓

キャリアデザイン入門〈2〉専門力編 (日経文庫)

キャリアデザイン入門〈2〉専門力編 (日経文庫)

 

 

知られざる職種 アグリゲーター 5年後に主役になる働き方 柴沼俊一、瀬川明秀(日経BP社)

最近よく目にするキーワードに、
”人生二毛作、三毛作”、”副業(会社勤めしながら)”、”働き方改革”、などがあります。
これらのキーワードからは、個人の生き方を変えなければならない節目のタイミングであるように感じます。

 

個人が今までと同じマインドや行動様式で働いても、大きな利益が得ることができない、充実感を得ることができない、といった時代になっていくかもしれない、という感覚があります。漠然とした不安にすぎないのかもしれませんが。

 

とはいえ現実的に、AIやIoTなどにより利便性や効率化はどんどん進んでいくでしょう。テクノロジーの発達により具体的な仕事内容のうち作業のウエイトが減り、より戦略的なアイデア、創造的な切り口から仕事を新たに作っていくような企画力が求められる時代になっていくように思われます。

 

では、どのようなマインドで、どのような働き方をすべきなのか、という問題意識を持って本屋をさまよっていた際、表題の書籍が目に入りました。

 

アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方

アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方

 

個人的な表現でまとめると、要点は以下の3つになるかと思います。

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1.企業も個人も、並行した改革が必要

2.個人はアグリゲーターを目指し、企業はアグリゲーターを生み出す環境となれ

3.社会の変化に適用できる人材を目指そう

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1.企業も個人も、並行した改革が必要

  ・ 個人は、企業にぶら下がって仕事をしているだけでは安心できない
  ・ 企業は、個人を統制するのではなく、より活かすための環境づくりを進める必要がある

   ⇒ 要するに、適切な表現かはわかりませんが、

     今まで: 個人は企業の構成要員にすぎない(企業の売上・利益を最大化させるための要員にすぎない)

    これから: 個人は企業が活かすべき存在であり、個人も企業を通して成長しステップアップしていく存在

     と言えるのではないかと感じました。

     書籍の中では、ニュートン型組織とダーウィン型組織、という表現でしたが、トップダウンの経営組織だけではなく、これからはよりベンチャー企業や”アメーバ経営”などにみられる、小単位で経営責任を負いながら意思決定や試行錯誤をどんどん実施する組織体制も必要である。ということです。

     トップダウンの組織ではなく、ダーウィン型組織のように試行錯誤を行いながら新規事業を開発していくような動きこそ、これからの時代に必用な組織体制であることは間違いないでしょう。ただし、組織の規模によっては、いわゆるトップダウン的な、ニュートン型組織の体制が必要な面も当然あります。


     個人としては、時代の流れに沿って、必要となる組織体を認識し、自分が属している組織のなかで最もダーウィン型な組織に属してチャレンジしていくことができると成長速度を速めることが可能ではないでしょうか。こうした環境からリーダーが生まれ、本書のタイトルにもある、「アグリゲーター」と呼ばれる人が生まれることになります。

     企業としても、組織内の個人が成長することは非常に意義があることです。それから離職されると辛いところではありますが、離職率を抑えるためには、という話は本書の内容ではありませんので割愛します。

 

 

2.個人はアグリゲーターを目指し、企業はアグリゲーターを生み出す環境となれ

  ・ アグリゲーター: 変化の時代に自立的に働くことができる個人

   ⇒ 新しい時代に、新しい価値を提供できること。
     イシューを見つけ、問題提起を行い、課題解決を行うことができること。

     という人々が、変化の時代にあって自立的に働くことができる個人だと思います。
     時代の少し先を読み、人々が求める(結果として便利だと認識して利用するような)サービスを開発提供するなど、社会に価値を提供できる個人となれば、どこに在籍しようが生きていくことができます。

     企業としては、そうした個人が多数所属していることのメリットが大きいことはいうまでもありません。
     これからの時代、単純に収入を増やすための副業だけでなく、社会に価値を提供したい(自己実現、成長をモチベーションにして仕事したい)、それこそ自分ができることや好きなことで仕事をしたい!という人が増えていくと思われます。
     それはつまり、トップダウン型の組織体には収まらない人々が増えていくことだと思われます。
     個人的には、そんな人材に自分自身もなって、日本が活性化されると素敵だと思います。

 

 

3.社会の変化に適用できる人材を目指そう

  ・ ①価値観 ⇒ ②行動様式 ⇒ ③制度・ルール

   ⇒ こうした順番で、社会は変化する、といいます。何年か後には、”企業”と”個人”の在り方は大きく変わっているかもしれません。
     例えば、未来の仕事はほとんどがプロジェクトベースで、個人事業主としての個人が、企業と業務委託契約を結ぶ、ということが標準になっているかもしれません。



アグリゲーター、という言葉自体、あまり聞いたことがなかったので、
どんなものかなあと思いましたが、非常に興味深い内容でした。 
この書籍が2013年ですから、2018年ごろには、アグリゲーターとしての働き方こそ主役になるのだ!ということになりますかね。
時流に乗っていけるように、自立的に働くことができるような人材を目指していきたいものです。


 

以上。

 

アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方

アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方

 

 

一瞬で信じ込ませる話術 コールドリーディング 石井裕之 著 フォレスト出版

もしかして、最近、あなたは人間関係で悩んでいたということはないですよね?。。。

 

 

営業活動を行う人、好きな人がいて恋愛関係に発展させるために好意を得たい人、仕事上の調整事が多い人、そもそも人間関係全般的に悩んでいる人、いろいろな方がいらっしゃるかと思いますが、心理学を学んでみることは、一つの”良い方向”への考え方の切り口を見つけることにつながるのではと考えます。

 

そこで、表題の著書についてです。

 

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング

 

 

こちらは、以下のエントリで触れた、”エニアプロファイル”の書籍で、「コールドリーディング」というワードを見かけていたことがきっかけで古本屋で購入しました。

エニアグラム等について学び中 - funkasticsym567’s diary

 

「コールドリーディング」については、使用注意!的なことを上記のエントリ内の書籍以外でも見かけたので、おそるおそるではありましたが、表題の書籍には、以下のような目的が記載されていました。(注:著者自身の文章ではなく、私が読了後に感じた、個人的表現です。)

 

・ 騙されないために、コールドリーディングについて知っておく。

 

・ コールドリーディングにより、相手を思いやった言葉をかけることで、信頼関係を作る

 

コールドリーディングのポイントはいくつかありますが、
以下、整理をして、引き出しを備えつつ、実践して相手を幸せにできればと思います。
(結果として自分も幸せとなり、win-win関係が構築できればうれしい。)

 

・ 「セレクティブメモリ」と、”本当であって欲しい”と願う人間の性質
・ 「アンビバレンス」は誰にでも当てはまる
・ ミスしてもヒットさせる(ズームイン、ズームアウト)
・ サトルネガティブとサトルクエスチョン(subtle-negative, subtle-question)
・ 相手の心を話さなくするサトルプレディクション(subtle-prediction)

 

 ⇒ 実践したいこと:

    上記ポイント、テクニック、人間の性質、を意識して、
    ある質問をした後の相手の反応、その次にどのように続けることで、
    具体的にどのような相手の情報が入り、さらにどう続けることで、
    相手を喜ばせることができるか、
    こちらが欲しい情報をさらに聞き出すことができるのか、
    何重もの選択肢を追求していくこと。


    選択肢を詰めた後に、実際に様々な立場、環境で実践してみて、
    結果を収集して分析すること。

    自分自身の日常で、最もやりやすいのは、プレゼン、営業、
    メンバーへのヒアリング、家族との会話、この4つかと。

 

さて、A4メモ書き、ロジックツリーでも書いてみようか。

 

 楽しもう。

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング

 

 

 

以上。

採用基準 伊賀泰代

HR領域(特に勤怠管理)におけるERP導入に携わっている者として、
採用活動に興味が湧くのはごく自然なことだと考えます。


個人的な興味をもとにブックオフで物色して目に入ってきました。
採用する基準は、単純に地頭の良さが決め手となるわけではない、と。


それではどのようなポイントを見て採用するのか、
書籍の内容とともに視点を切り取っていきたいと思います。

 

採用基準

採用基準

 

 

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1.企業が採用したいのは未来のリーダー
2.リーダーシップとは何か
3.リーダーシップの必要性とメリット

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1.企業が採用したいのは未来のリーダー


外資系企業、特にコンサル界隈では、ケース面接などに代表される論理的思考力を試す面接が取り上げられることが多いように思われます。


しかし、結論からいって、確かに一定の論理的思考力は審査されはするものの、実際にはどのようなリーダーとしての経験があるか、主体性を持って発信できるか、という部分が大きいと思われるということです。


例えば海外では、学生時代でのリーダー経験とその中での成果を問われたりすることもあるが、日本では具体的なリーダーシップ経験と成果を含めて問われることはあまりありません。


日本では優秀な人材はたくさん存在するものの、上役の声を待って動く文化ができてしまっているため、社内の立場の如何にかかわらず、主体性を持って議論に参加したり、周囲を巻き込んで業務改善活動を行う、といったことを自発的に動く文化はあまりありません。(もちろん、ベンチャー企業やスタートアップ企業という環境ではそのような文化と人材の存在は日本でも珍しいことでは無いです。)


今の時代は、日本でも海外同様に、将来のリーダー、リーダーとしての資質を持った人こそもっとも採用すべき人と思われます。


※ 書籍内には、どのような質問を以て、具体的にリーダーの資質があると判断する、といった内容はあまりありません。読了後に感じたのは、採用においては、志願者のリーダー資質を相対的に、どういった視点で判断するのか、という部分が気になりました。別途時間をとって考えてみようと思います。



2.リーダーシップとは何か


リーダーのタスクは4つにまとめられるとしています。
「目標を掲げる」、「先頭を走る」、「決める」、「伝える」


個人的には、「目標を掲げる」、「伝える」という2つは、
日本企業内で、役職が無くとも、自分なりに実行できるタスクではないかと感じました。


理由は、組織内の目標は個人の業務に直接かかわる程度にブレイクダウンされることは少ないからです。

所属する事業部の目標が、今期売上1億達成!粗利率25%!だった場合に、
自分自身の所属内ではそのうち売上3000万円達成する、という部分などまでは割り当てられる場合があっても、
では利益率でどの程度改善するか、などを、営業担当ではない個人ベースにまで分析して日々実行可能なレベルに落とし込むことはなかなか無いように思われます。


よって、「目標を掲げる」ことは自分なりに実施することは役職が無くても可能です。
(というより、やらないと評価されるきっかけを失っているのでは、と感じます)

「決める」ことは難しいかもしれないですが、
自分自身が”掲げたこと”「伝える」こと、それによって組織を活性化させる結果になるかはその後のリーダーやメンバーとの”対話”次第だとは思いますが、十分良い方向に舵を切ることが可能だと感じます。

 

尚、「先頭を走る」については確かに重要なポイントではありますが、
日本人の”上役を立てる”という感覚がハードルになることが大いにあると感じます。
とはいえ、「先頭を走る」、「決める」という流れの中に、
きちんとリーダーとメンバーの対等な意見交換があり、
決めることができることこそ、一方的に「伝える」で終わらない、
理想の職場環境と言えるのではと思います。

 

 

3.リーダーシップの必要性とメリット


リーダーのタスクを認識して、
圧倒的に主体的に物事を考えるようになると、
”どんな場所であろうが役に立つ人”になれるのではないでしょうか。


valueを出すという表現をマッキンゼーではするようですが、
何かに関わった際に、価値を提供できないからしない、というのではなく、
何かしらアクションをすることで価値を提供することができる人、

そういう人を目指すことで、自分自身のキャリアパス
明確に描けるようになるといったメリットがあります。


もっと大きなメリットもあると思います。
リーダーシップを養いながら社会貢献、変革をしようと努力している人々がたくさんいると思います。

↓以下、著者のサイトです。キャリアの選び方、について参考になると思います。
http://igayasuyo.com/

 


マッキンゼーで採用されたい、働きたい、とは思わないですが、
伊賀泰代氏の著書に限らず、マッキンゼー出身者の著書は非常に興味深いです。

採用活動にあたりながら、リーダーとは何か、キャリアパスとは何か、掘り起こしながら日々を過ごしたいと思います。


以上。

 

採用基準

採用基準

 

 

次は以下も読む。まだ手元にないけども。

 

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

 

 

あなたはまだそんな「仕様書」を書いているんですか? 宮古環 著(秀和システム)

皆さんは、資料作成にあたって、上長からのレビューに頭が崩壊するようなことがなかったでしょうか。

思考停止状態になるぐらいになぜなぜをされて何も答えられなかったり、

内容に対する指摘の前に、資料の体裁に対しての指摘でレビュー予定時間を超過してしまい、他の打合せに上長が行くことになってしまい、この時間は一体なんだったのか、と感じた、というような経験をしたことはありますでしょうか?

 

私はあります。まあ今でこそ大きく空振りは無くなりましたが、(ファールを打ってることは時々あります(笑)) 成果物をどれだけ汎用的に他のメンバーにも使ってもらえるか、お客様に利用頂く資料(フローやマニュアルなど)を本当に誰でもわかる視点で記載して伝える、メンテナンスすることができるにはどうしたらいいのか、といった問題意識は最近高まるばかりです。

現場では最近試行錯誤していますが、インプットもせねば、という想いでこちらの書籍を手に取ってみました。

 

あなたはまだそんな「仕様書」を書いているんですか?

あなたはまだそんな「仕様書」を書いているんですか?

 

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1.時代の流れとして、「書く」ことが必要な環境になっている

2.成果物のイメージをそろえることが肝要

3.”まだそんな「仕様書」を書いているんですか”と言われぬための自己研鑽

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1.時代の流れとして、「書く」ことが必要な環境になっている

IT業界でも、工事完成基準から工事進行基準へ、ということで、2009年4月から工事進行基準が施行され、進捗率によった費用計上が、受託開発でも必要となってきています。

基本的なことではありますが、以下のようなことが無いように、「書く」ことを意識するようにせなあかんと、改めて感じました。

・ 明確な成果物を合意した証拠がない

・ 作業の指示の証拠もない

・ 指示を守った証拠もない

・ 作業の結果を確認する指標もない

 

※ ただし、BPO業界に身を置く立場としては、”成果物”(納品物)を契約上どう取り扱うか、については微妙なところだと感じているので、別途何かの折に書いてみようと思います。(単純に、準委任契約で労働力だけを提供すると書くだけだと、成果物の納品の義務は無い、と言い切れるのか、などなど)

 

 

2.成果物のイメージをそろえることが肝要

お客様にどんな資料を提出するのかすり合わせるためのコミュニケーションは当然ですが、その資料を、社内メンバーにどのようなプロセスで作成するか、どういう視点で作成するか、誰がレビューして承認するか、などといった点が意外とパワーのいる部分なように感じました。

・ お互いに限られた時間で、どれだけ効率的に実施できるか。
・ 同時に育成をしたいが、どれだけ指摘すべきか、任せるべきか。
・ スケジュール管理をどうするか


など、内外でイメージをそろえるためのタスクや視点は整理した状態で臨みたいものです。


3.”まだそんな「仕様書」を書いているんですか”と言われぬための自己研鑽

 

これは以下の2点に尽きると感じました。

・ 文章力、文書力を鍛えること

・ メンテナンスを前提とした構成で作成すること

メンテナンスを前提とした構成、については、複数名で議論しながら作り上げることなど、多数の視点を元に実施した方がよさそうですが、さまざまな資料フォーマットに触れることが大切だと感じます。

現在は、ネット上に優れた形式の資料はあふれています。
いくらでも勉強したければし続けることが可能です。

並行して、文章力を鍛えることも、ブログを書くこと、良書を読むこと、セミナーを受けること、コーチについてもらう、等々多くの方法があるように思われます。

自分自身の表現、文章力がすべてではないんだ!ということに改めて気づき、果たして仕様書を作成する際の文章力について、後進に指摘が可能な程度なのか、疑問がわいてきました。(恥ずかしながら、今までの現場ではこうしていたから、だとか、こう表現している資料を見ていた、というかそれが好みだから、などといったことしか言えないのではないか?というポイントもあることに気づいた次第です)

 

まずはブログを100記事書いて、分析しようと思います。

また、誰かにフィードバックをもらおうと思います。

 

 

まだまだ、お客様にも本当に有用な、誰でも読みやすく、メンテナンスしやすい仕様書への道は続いています。

 

以上。

 

あなたはまだそんな「仕様書」を書いているんですか?

あなたはまだそんな「仕様書」を書いているんですか?

 

 

ダイアローグ 対話する組織

皆さんは、日々の業務をどのように遂行しているだろうか。

私自身は、その日のタスクを書き出し、時間配分の目安を決め、

時にタイムアタック的に集中し、時に誰かと相対して意見をうかがう。

いわゆるレビューをしてもらう。

 

そうした、第三者的意見をいつでも受け入れることができるような

環境を作っておくことに配慮をしたいと考えている。

(これが意外と我の強い人間なので時に心の中で反発してしまう時もあるのだが)

 

そんな書き出しをしながら、表題の書籍について、書き留めておく。

書籍自体の目次ではなく、私個人の表現となるが、ポイントは以下3つと捉えた。

 

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1.一方的な「伝達」と、枝葉まで伝達完了したかの確認、だけでは誰も育たない

2.組織の理念を受け入れた後、自分の意見を自然と表現できる環境こそ、人が育つ環境

3.自分の意見を自然と表現するには、自分が属する組織以外の、公の場(第三の場)を練習場所として利用するとよい

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ダイアローグ 対話する組織

ダイアローグ 対話する組織

 

 

またまた中原淳先生の書籍なのだが、注釈に面白い一節があった。1から3に入る前に、抜粋。

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「教育業界には、「這い回る経験主義」という言葉があります。学習者の「体験」や「経験」を重視した教育を行ってしまうと、振り返りやまとめの時間をとることができず、結果として得たものが身につかないことを揶揄した言葉です。・・・」

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「教育学者の上田信行先生(同志社女子大学)、佐藤優香先生(国立歴史民俗博物館)は、「学習における振り返りの重要性」について、イタリア料理をメタファに面白い指摘をなさっています。・・・イタリア料理において、ドルチェがこれほど長い意味は、リフレクション(reflection:内省)の時間をゆっくり確保するためなのだそうです。・・・」

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 ・・・振り返り、を十分に行うためには、どうすればよいでしょうか?

    効率的に行うためには、どうすればよいでしょうか?

 

さて。 

 

 

1.一方的な「伝達」と、枝葉まで伝達完了したかの確認、だけでは誰も育たない

 

  ⇒ 高度経済成長期、バブル期までは、一企業に属してその組織内の理念、

    働き方や価値観を右に倣えで実行していくことがお決まりであった。

    (少し乱暴な表現ではあるかもしれないが)

    しかし、現在は、企業の理念や営業方針をトップダウンで下すだけでは、

    納得感を持って業務に励むことができない人がほとんどのように思われる。

    それはなぜか、という点は割愛するが、そんな場合は、

    一方向のコミュニケーションとならないような工夫が必要だ。

 

    それが、「ダイアローグ」、互いのバックグラウンドを認め合い、

    リラックスした状態で相手の意見を聞き、それに対する自分の意見を

    伝えることができる。逆も然り。お互いの立場を認識した上で、話を

    前に進めることができるコミュニケーションが重要。

 

    そういた環境づくりと、数字だけでは動けない場合の対処も必要。

    相手が何を組織に求めているか、極論、組織に求めるものがなければ、

    個人として何を求めているのか引き出すことが大事だと感じた。

    (その組織内でその個人1人1人が満足できるものを提供できるかは別の話ではあるが)

 

 

2.組織の理念を受け入れた後、自分の意見を自然と表現できる環境こそ、人が育つ環境

 

  ⇒ 環境づくりが非常に重要。単にトップからのメッセージが伝わったか、

    という点を確認するだけでなく、メンバーの意見、ひいては自分の意見を

    交換しつつ、トップにフィードバックできるマネージャーになれると素敵。

    と感じた。

 

    企業研修の中で比較的リラックスした状態で意見できると良いが、

    必ずしもそういう人ばかりではない。

    やはり1人1人と対話することに意味が大きいと感じる。

 

 

3.自分の意見を自然と表現するには、自分が属する組織以外の、公の場(第三の場)を練習場所として利用するとよい

 

  ⇒ 最初から、リラックスして上司や、同僚にさえ、自分の意見を出すことが

    できる人ばかりではないと考える(自分がそうだったので)。

 

    なので、自分が属する組織以外だと確かに始めやすいが、

    ある程度慣れているのなら、組織内で有志をつのっても構わない。

    「ダイアローグ」ができるためには、緊張感を持ったテーマで、

    お互いを尊重し合いつつも、リラックスできる空気が必要だ。

    ”生産性を高めるために心掛けている仕事術”というテーマなどであれば、

    話はしやすいのではないか。

 

 

つらつら書いたが、結局は、「ダイアローグ」の最たる効果は、

 

「自分が気づいていなかった視点に気づくきっかけとなる」

 ⇒ 新しい問題、イシューの扉をひらく

 ⇒ 自分だけでなく、人と協力して問題解決を効率的に進めることができる、

 

といった点が最も大きいと思う。

 

同時に、さきほど抜粋した、「内省」「振り返り」という時間をとることで、

より大きな効果を出すことができるのではと考える。

 

 

社内SNSや、社内外の勉強会など、色々な場を活用して、

実験してみようと思う。

 

 

 

この本は、あんまり売りたくないなあ。

しばらくしてから、また読もう。

 

 

以上。