キャリアデザイン入門【Ⅰ】基礎力編 大久保幸夫(日本経済新聞出版社)
HR畑の業務をしていると、「キャリアデザイン」というワードは時々耳にするのだけれど、具体的な言葉の定義をきちんと考えていませんでした。
それではいかんと思い、一般的(と思われる)な定義と自分の中での定義がずれていないか、認識していない視点がないのか、ということを考えていたときに、本書に出会いました。
今、Amazon商品紹介を見て気づいたのですが、第2版が出ているのですね。
ひとまず、まとめてみます。
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1.キャリアデザインとは何か
2.キャリアデザインのために必用な計画性
3.キャリアスタートの際に基礎力として重要な要素
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書籍から抜粋:
「仕事を楽しみながら、高い成果をあげる―――こうした職業人生を過ごすにはどうしたらよいかを考えるのがキャリアデザインです」
1.キャリアデザインとは何か
⇒ 上記、抜粋したとおりの内容と、自分が考えるキャリアデザインは少し違っていました。
私は、「自分がやりたい仕事を追求し続けること」という意味合いで考えていました。確かに、追求し続ける、というのは職業人生が続く限り、という意味合いではほぼ同じことのように思われますが、”楽しみながら、高い成果をあげえる”ということはイメージしていませんでした。
仕事は、基本的に面白くはないこともやらないといけないと思っていましたので”楽しみながら”という部分はまったく考えていませんでした。また、”高い成果”を最大限発揮し続けるよう成長していく、という部分についてもキャリアデザイン、という言葉に関連付けて意識していませんでした。いわゆる、学生時の進路を決めるイメージに近いものでしかなかったように思います。
また本書内に、キャリアデザイン、には、「職務経歴」、「仕事に対する自己イメージ」という2つの側面があると記載されています。これが最もしっくりきました。
「過去」(職務経歴)が、「現在そして未来」(仕事に対する自己イメージ)を形作ると思うからです。
キャリア、というと職務経歴という言葉がすぐに頭に浮かびました。どんな経験をして、現在はどういう仕事をすることが楽しいか、そしてこれからどのような仕事をしていきたいのか。こうした過去、現在、未来を整理して掘り下げていくことが、キャリアデザイン、の基礎だと考えます。もちろん、結果として、”楽しみながら、高い成果をあげる”ことができるような未来をイメージしたいものです。
2.キャリアデザインのために必用な計画性
・ まずは筏下り、その後に山に登る
・ 筏下りで流され続けないように注意
・ 山に登った後はいつどうするかを考え続けること
⇒ 筏下りの時間においては、自分自身がどのような仕事を楽しいと感じるか、何が得意で何が苦手で、今後はどうしていきたいかを練ることを大事にします。
どのような仕事に対しても応用できるような基礎固めの時期です。
仕事を一人でも任されるようになるタイミングで、筏下りばかりしているわけにはいかないということが意識されると考えますが、そのタイミングに至るまでに、どのような山(将来の自分の仕事の専門性や方向性の大枠)に登るのか、選択肢をあげておいて、時に絞ってみたり、別の山を探してみたり、し続けておくとよいかと思います。
自分自身は、年齢的に山に登りかけている時期なので、登りながら、基礎力の足りていない部分は補い、今登っている山の周辺の山(自分が専門的に掘り下げようと考えている仕事内容に関連する仕事内容)も見渡しながら、Π型人間への道を進みたいと考えます。
自分のキャリアについて大局を見失わないように。とはいえ時に直観で非合理的な選択もするかもしれませんが。それはハプニングとして楽しむことができるぐらいの力をつけたいものです。
3.キャリアスタートの際に基礎力として重要な要素
・ 対人能力
・ 対自己能力
・ 対課題能力
・ 処理力
・ 思考力
⇒ 上記5点と密接にかかわるものに、”態度”(動機、価値観)があります。
年齢を経るにつれて、態度はもちろん、上記の基礎能力を向上させようと思ってもうまくいかない場合があります。
特に、対人能力と対自己能力がポイントかもしれません。指摘や忠告されることが減っていく立場にあると、ストイックさが減少して思わぬトラブルを発生させたり、より効率的な判断や効果的な結果を出すためのプロセスに気づいていなかったり、ということが発生するように思われます。
具体的にこうした基礎力を向上させ、キャリアデザインを行っていくためのテクニックは別にまとめるとして、
次は専門力について見ていきたいと思います。
以上。
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