泣けるプロレス リターンマッチ
私はプロレスが好きだ。
最近は、積極的に視聴することは無いが、最もよく見るのはWWEだ。
日本のプロレスは、自宅のケーブルテレビでもあまり見ることはない。
単純に、私の生活リズムと時間帯が合っていないだけかもしれない。
さて、標題の書籍について記載しておく。
もう、なんというか、珠玉のエピソードがつまっていて、
書ききれないのだけれども、強く感じたことは以下である。
「プロレスラーは、リング上の強さだけではなく、リングを降りた生き様の強さこそが必ずリング上の強さにフィードバックされる。」
”リング上の強さ” とは、
・ 単純にタイトルを取る回数や期間などであったり、
・ WWEなどでは売り出しのためのギミック、役割を多様に与えられるなど、
・ ガチでやったらあいつが一番だ、などと本職やファンから噂されるなど、
・ 異種格闘技戦や総合のマットに上がるプロセスを経るなど、
があると思う。
”リングを降りた生き様の強さ” とは、
・ プロレスに対する愛の強さ だったり、
・ 愛弟子(真壁氏)への愛を貫く鬼軍曹的指導の裏の行い(お小遣いをあげる山本小鉄氏) だったり、
・ 戦友(?)三沢光晴氏への献花のため、朝から車の中で待っていた永田氏の相手への恩(?)とも思える心 だったり、
・ 世界一性格の悪い男 というキャラの裏には、プロレスでこそ東日本大震災の被災者を、東北を元気にする!と言わんとする気概をこそ、自らの生業でもあるプロレスにこそ、誇りを持ち発信すべきだと当時のGHCチャンピオン杉浦氏に訴える鈴木みのる氏 だったり、
本当に多くの胸が熱くなる話でいっぱいである。
ジャイアント馬場の師匠であるフレッド・アトキンスの話は愛でいっぱいである。
たった一日、スパーリングを欠かしただけで、一週間口をきいてくれなかった。
その裏には、休息をとってホテルに帰ってきた馬場に、ずっと練習のため待っていたアトキンスが、「お前、プロレスで生きていこうと思わないのか?」と、本当にもの哀しげに伝えるという、弟子を一人前にすること、それ以上に人生の幹にしようと心を砕いていたことが感じられる。
まとめとしては、プロレスの面白さは単純なエンターテイメントだけでなく、
1つのビジネス・仕事として誇りをもった人間模様の一部をマット上で見ているのだ、
ということ。
それってめちゃくちゃ面白い! と思うんですよね。
プロレスって、何が面白いの?
やらせじゃないの?
ってよく聞く気がするんですけれども、
人の熱い心を観察して、胸が熱くなる、なんか自分も元気になる、
そんな風に感じています。
以上。