funkasticsym567’s diary

書評中心に雑感を記載します。自分のアウトプット実験場の一つです。

採用基準 伊賀泰代

HR領域(特に勤怠管理)におけるERP導入に携わっている者として、
採用活動に興味が湧くのはごく自然なことだと考えます。


個人的な興味をもとにブックオフで物色して目に入ってきました。
採用する基準は、単純に地頭の良さが決め手となるわけではない、と。


それではどのようなポイントを見て採用するのか、
書籍の内容とともに視点を切り取っていきたいと思います。

 

採用基準

採用基準

 

 

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1.企業が採用したいのは未来のリーダー
2.リーダーシップとは何か
3.リーダーシップの必要性とメリット

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1.企業が採用したいのは未来のリーダー


外資系企業、特にコンサル界隈では、ケース面接などに代表される論理的思考力を試す面接が取り上げられることが多いように思われます。


しかし、結論からいって、確かに一定の論理的思考力は審査されはするものの、実際にはどのようなリーダーとしての経験があるか、主体性を持って発信できるか、という部分が大きいと思われるということです。


例えば海外では、学生時代でのリーダー経験とその中での成果を問われたりすることもあるが、日本では具体的なリーダーシップ経験と成果を含めて問われることはあまりありません。


日本では優秀な人材はたくさん存在するものの、上役の声を待って動く文化ができてしまっているため、社内の立場の如何にかかわらず、主体性を持って議論に参加したり、周囲を巻き込んで業務改善活動を行う、といったことを自発的に動く文化はあまりありません。(もちろん、ベンチャー企業やスタートアップ企業という環境ではそのような文化と人材の存在は日本でも珍しいことでは無いです。)


今の時代は、日本でも海外同様に、将来のリーダー、リーダーとしての資質を持った人こそもっとも採用すべき人と思われます。


※ 書籍内には、どのような質問を以て、具体的にリーダーの資質があると判断する、といった内容はあまりありません。読了後に感じたのは、採用においては、志願者のリーダー資質を相対的に、どういった視点で判断するのか、という部分が気になりました。別途時間をとって考えてみようと思います。



2.リーダーシップとは何か


リーダーのタスクは4つにまとめられるとしています。
「目標を掲げる」、「先頭を走る」、「決める」、「伝える」


個人的には、「目標を掲げる」、「伝える」という2つは、
日本企業内で、役職が無くとも、自分なりに実行できるタスクではないかと感じました。


理由は、組織内の目標は個人の業務に直接かかわる程度にブレイクダウンされることは少ないからです。

所属する事業部の目標が、今期売上1億達成!粗利率25%!だった場合に、
自分自身の所属内ではそのうち売上3000万円達成する、という部分などまでは割り当てられる場合があっても、
では利益率でどの程度改善するか、などを、営業担当ではない個人ベースにまで分析して日々実行可能なレベルに落とし込むことはなかなか無いように思われます。


よって、「目標を掲げる」ことは自分なりに実施することは役職が無くても可能です。
(というより、やらないと評価されるきっかけを失っているのでは、と感じます)

「決める」ことは難しいかもしれないですが、
自分自身が”掲げたこと”「伝える」こと、それによって組織を活性化させる結果になるかはその後のリーダーやメンバーとの”対話”次第だとは思いますが、十分良い方向に舵を切ることが可能だと感じます。

 

尚、「先頭を走る」については確かに重要なポイントではありますが、
日本人の”上役を立てる”という感覚がハードルになることが大いにあると感じます。
とはいえ、「先頭を走る」、「決める」という流れの中に、
きちんとリーダーとメンバーの対等な意見交換があり、
決めることができることこそ、一方的に「伝える」で終わらない、
理想の職場環境と言えるのではと思います。

 

 

3.リーダーシップの必要性とメリット


リーダーのタスクを認識して、
圧倒的に主体的に物事を考えるようになると、
”どんな場所であろうが役に立つ人”になれるのではないでしょうか。


valueを出すという表現をマッキンゼーではするようですが、
何かに関わった際に、価値を提供できないからしない、というのではなく、
何かしらアクションをすることで価値を提供することができる人、

そういう人を目指すことで、自分自身のキャリアパス
明確に描けるようになるといったメリットがあります。


もっと大きなメリットもあると思います。
リーダーシップを養いながら社会貢献、変革をしようと努力している人々がたくさんいると思います。

↓以下、著者のサイトです。キャリアの選び方、について参考になると思います。
http://igayasuyo.com/

 


マッキンゼーで採用されたい、働きたい、とは思わないですが、
伊賀泰代氏の著書に限らず、マッキンゼー出身者の著書は非常に興味深いです。

採用活動にあたりながら、リーダーとは何か、キャリアパスとは何か、掘り起こしながら日々を過ごしたいと思います。


以上。

 

採用基準

採用基準

 

 

次は以下も読む。まだ手元にないけども。

 

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

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