日本型インダストリー4.0
これは非常に興味深い内容だった。
そもそも、インダストリー4.0とは何かを知りたくて手に取ったが、
日本の産業を再生するためのヒントが記載されている。
<もくじ>
1.本書の概要(個人的ハイライト)
2.自分自身の日々の業務に返すべきポイント
3.更なる情報収集のために
1.本書の概要(個人的ハイライト)
▼インダストリー4.0のコンセプト
”IoTを核に”、以下の3つのコンセプトを掲げて、効率化と生産性向上を狙う活動のこと。
・「つながる」
・「代替する」
・「創造する」
・「つながる」
⇒ システムのつながりを構造化、簡素化などによる性能・品質向上、コストダウンをもたらす。
・「代替する」
⇒ 自動化技術の進化や加工技術の革新によるリードタイムの削減、バーチャルによる検証手法を実践することで可能な限り手戻りが発生しないよう、製造プロセスで従来どうしても製造に着手してからでないと見えなかった構造上の問題などを洗い出し事前に検知できるようにすることなどで、これもコストダウンにつながる。
・「創造する」
⇒ ビッグデータ分析による精度の高い将来分析が、結果として投資費用の削減や、開発費用の削減につながる。
▼事例について
基本的に、欧州の製造業を中心とした内容になっている。
最初の章で、先進事例が多数あがっているが、とりわけ興味深かったのは以下。
・ 3Dプリンタの活用事例: フォード、シーメンス、ロールスロイス社の事例。
・ 自動運転用の高精度3Dマップ: HERE社の事例。
▼各国でのインダストリー4.0の比較
・ 欧州: 工場起点の製造業復権
・ 米国: データ起点のビジネスモデル創出 ← 本書を読む前は、インダストリー4.0はこのことだけを意味すると思っていた!
・ 日本: お客様起点での付加価値創出
⇒ 日本こそ、自律的な組織力の強みを持っている。「KAIZEN」だ!
2.自分自身の日々の業務に返すべきポイント
・ 問題解決に着手する前に、その問題の根本原因は何かを正しくとらえること。
・ 本当にその事象の問題は何なのか?改めて考えるべきである。
・ 他部署と横断的に取り組むこと。それにより新しい視点の気づきを得る事。
・ 粘り強く観察すること。俯瞰すること。
3.更なる情報収集のために
以下のキーワードで、googleアラートに追加しようかと。
・インダストリー4.0
・産業革命
・シーメンス
・3Dプリンタ
・ボッシュ・マーレ
・ワンカンパニー
・トヨタ・キルロスカ・モーター
⇒ 1ヶ月様子を見るべし。
以上。