6時に変えるチーム術 なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか? - 長時間労働を抑制する社会の流れも含めて考察 -
<もくじ>
1.こんな人におすすめです
2.実践的な手段の例と、個人的なアレンジ
3.所感
なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか? 6時に帰る チーム術
- 作者: 小室淑恵
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2008/12/30
- メディア: 単行本
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昔、購入した本を整理中なのだが、この本は、あえて売らずに残すことにした。
(読み直す前は、売る気満々だったのだが。。WLBやダイバーシティ的な話は普段から気を付けてニュースなど見て問題意識を持っていたつもりだったから。。。でも、”つもりにすぎなかった” ことに気づいたので、売らずにとっておくべし。)
1.こんな人におすすめです
・ 広く”リーダー”におすすめしたい。
・ メンターとして、後輩を指導する立場の人。
・ チームの生産性を向上させたい人。
・ 自分の仕事を、いつでも他の人がフォローしてくれるようにしたい人。
・ 自分のコピーとなる人を複数名作りたい人
(単純な自分のコピーではなく、自分の代わりに、本人の長所を活かして仕事を遂行し、成果を出せる人を作りたいひと)
・ 趣味を充実させながら、上司に評価されたい人
・ 人生の楽しみは仕事ではないと思っているが長時間労働から抜け出せずにいるリーダーの方々
2.実践的な手段の例と、個人的なアレンジ
・ 朝メールと夜メール: 朝、その日のタスクと時間配分の予定をメール ⇒ 夜、結果を報告メール(実際に着手したタスクとかかった時間)
⇒ メールを使った効果的なコミュニケーション、共有は、同じ現場や空間で
仕事していなくても、気に掛けることができ、アドバイスしやすくなる。
リーダーは、”きちんと”メールを見ることで、把握ができる。
・ 1週間記録シート、業務分析シート: 残業時間帯に、どんな業務を実施したかを分析。
また、どんな内容の業務にどれだけ時間をかけたかを分析するシート。
⇒ どんな業務にかける時間を減らすことができるか。
残業時間帯にかけた業務の中身を見た際に、”できないから、苦手だから、先延ばしにした” であるとか、 ”アイデアが浮かばないから” 時間をかけてしまった、
という内容が無いかチェックする。
⇒ 本来、何らかの理由で苦手意識を持った業務などは詰まってしまった理由を分析して、今後の改善につなげることが可能なため。
・ スキマ備忘録: 1日に2回ほど、朝メールで記載した内容の進捗を確認する。もし、差し込みで優先度を上げるべき案件が入ればその対応を行い、当初のタスクを見て優先順位を整理して、タスクを片付けにかかる
⇒ 完了したタスクには、テキストファイル上で、”済” をつける。
優先度が高いタスクは、テキストファイルの上へもってくる。
済んだタスクは、下にカット&ペーストして移動する。
・ マニュアル化: メールの文面の標準化
⇒ 個人的には、とある現場では、問い合わせ内容の形式を決めていた。
システムの開発担当者に対する問い合わせでの必要事項を整理し、
「今発生している事象または問題」「確認したいこと」「確認のために調べたこと」「調べたけどわからないこと」「補足:事象または問題の背景」
を書く。 などといったことをやっていた。
3.所感
「昨今の長時間労働抑制の流れに対する個人的見解」になるが、
単純な、「長時間労働が悪だ」 という論調には賛成いたしかねる。
理由は、残業時間を削減することは、”目的”ではないと考えるからだ。
何のために、長時間労働を廃止する方向へ持っていくのか。
何のために、残業時間を削減するのか。 という点が重要である。
その点を深く考慮していないのに、「残業するな」と言われると、”なんでやねん” と反応してしまう。
個人的には、残業はやりたきゃやっていいと考える。(サービス残業であろうがなかろうが、いや、サービス残業はダメですな。自己啓発名目で会社に残る?いや、それだとちょっとちがう。キャッチアップ目的の残業は、グレーゾーンだよな。。。別で整理して書くべし。)
しかし、仕事に対するアウトプットが、「クリエイティビティ」や、
「アイデアによる付加価値」を求められる時代になれば、
単純に長時間労働をするだけでは生き残れなくなるかもしれない。。。
AIにより単純労働や事務作業などの時間がカットできるようになれば、
なおさら個人の仕事以外の時間で得られるインプットを利用したアウトプットが
重要になってくると考える。
そう考えると、「長時間労働をしなくてもよくするにはどうしたらいいか」
「仕事以外の部分で良質なインプット&アウトプットをするにはどうしたらいいか」
と、試行錯誤することの価値は大きいと考える。
どこかで見た記事に、
「私の上司はいつも定時で帰っていました。しかし、私が仕事で悩んでいると解決方法や関連する情報などをすぐに提示してくれました。社外での勉強会の内容もさらっと教えてくれたりしました。今思えば自分が定時退社することでメンバーが帰りやすくすること(定時内につかまえないといけないと思わせる事)、社外でのインプットを以てメンバーをフォローすることを考えていたのではないかと思います」
といったものがあった気がする。(ダイヤモンドオンラインだったか、誰かのリツイートで見た記事か、不明。)
また、「マネージャーの役割」についての記載にはっとした。残しておく。
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「部下の勤怠と成績を見て、ときどき腹を割って話しをする」というルーティンワーク的な「管理業」から、
「部下の状況や考えをきめ細かくフォローしつつ、それぞれの持つ能力を最大限引き出し、チームとしての勝利を目指す」という「監督業」に変わってきているのです。+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
最後に、自分への注意として記載するが、
チーム内に、自分のコピーを作る、自分がいなくても仕事が回るようになる、
と考えた時に、「自分の思うような仕事のやり方、進め方をする人を作る」 という勘違いに陥っていないか!
という点を肝に銘じたい。
以上。